出航!犬戦艦  〜地図を燃やせ!心には市原悦子を!〜

こんにちは。犬棒です。
このたびは僭越ながら僕のコーナーを設けていただきましたのでよろしくお願いします。
内容は僕が高校の時に観た映画、劇画の感想に日常生活その他を絡めたコラムだと思っていただければ良いと思います。

観ない人は生魚で頬をピタピタしますので観るようにしてください。




 
     
 

『犬棒』(さいとうたかを著 ―東京捜査戦線― ―短編:原潜の腸をつかみだせ!!―

今回紹介したいのは短編の方です。そうです。「原潜の腸をつかみ出せ!!」の方です。

70年代の劇画は、 『ドーベルマン刑事』や『ザ・テロル』を代表にアメリカ批判を強烈に含んだものが多数存在します。
なかでもこの『犬棒』中の短編「原潜の〜〜」ほどリアルな作品はないでしょう。 なぜならこれ、あのえひめ丸事件とストーリーがそっくりだから。

主人公は謙三(姓忘却)、40代の骨っぽい船乗りです。
その硬派な性格と堅物顔のため長く独身だった彼ですが ついに美女、南水〔なみ〕(姓忘却)と結ばれます。
結婚式が終わり、親友や仲間達に見送られながら、謙三所有のクルーザーで海上新婚旅行に出た2人。
そこに愛媛丸よろしく、突如海面から原子力潜水艦が浮上(情無用)。 船は真っ二つに避け南水と謙三は離ればなれに。
さらに、傾いた甲板から海に落ち込んで行く南水を謙三が目撃。 事件後、意識が戻り「南水は死んだ」と聞かされた謙三でした。。。

彼はその後なんとかして妻を奪った原潜の乗組員を糾弾しようとしますが、、、、 そこには日米安全保障条約の厚い壁
当時、この条約はあくまでアメリカ側からの「片務的」な物にしか過ぎませんでしたので、 一介の船乗りでしかない謙三に付け入る隙は無かったのです。
結局うやむやの内に事件は終了。 乗組員も処分されず、 気落ちした彼は職を転々とする日々を送ることになります。

そして数年、、、、 事件を忘れようとしていた彼は横須賀の海で 偶然、あの原潜を発見します・・・
数年間の鬱屈とした怒りが爆発した40男はこれをきっかけに、たった一人でのアメリカ原潜への復讐行を誓います
彼が前々から用意していたのはスクリューを取り付けた魚雷。 原潜が潜行している場所へいくなり彼、 魚雷を抱えて海の中へドボン。
魚雷なんてレーダーに映らないか・・・? ご心配なく。彼はそこの海中に「ハマチ」の群が沢山いるのを知っています。
群に自分が入りこんでしまえばレーダーに映らない(ホント)・・・ それが謙三の計画でした。
計画通りハマチの群に同化した彼。 すわ。とばかりに原潜めがけ魚雷特攻。
「南水〜〜!!」と叫び(海中なのに)ながら日本人の最後の意地を見せる謙三でした。
男ですねえ〜〜〜〜。

ともかくこれ読んで何とも思わない人には僕のマグナム44がいろんな意味で火を噴きますからそのつもりで。
<犬棒>

■01『犬棒』 恨み節度数★★★

まずは自己紹介をば。犬棒レビューの寸評かつ解説(補完)を拝命したweezerです。よろちく。 あれはもう5年くらい前でしょうか。僕がとある塾講師としてしがないタバコ銭を稼いでいたところ、「まじめ」「俊才」がいるとの噂を耳にしました。それが「犬棒」とその「友人A」でした。ちなみに当時の「犬棒」はまだ社交性も社会性も失っておらず、また試験の結果も相当なもので一大帝国を築いておりました。しかし、どんな機械も小さな歯車が欠けてしまえばただの●●とばかり、「一大」とは「一代」のダブルミーニング!、彼の帝国は即座に瓦解するに至ります。以後、まるで中学生並みの奇怪な行動、その上目遣いの容姿、おぼろ豆腐なみの脆さに拍車が、いや磨きがかけられ、今に至ります。。。なお、今の犬棒は「浪人」、言い換えれば「牢人」であることへの鬱憤を、さらには一緒に塾に来ていた「友人A」が現役ですでに大学に合格しているという耐えがたい敗者意識を、自分自身ではなく社会体制に対する恨みとして内包しています。ゆえに彼のレビューへの評価は『恨み節度数』なのです。彼の負け犬根性は、吉と出て、「出航!犬戦艦」になるか?それとも「出奔!犬泥舟」になるのか?・・・受験の結果はあと数十日以内で判明します。大学受かってヴィダルサスーンのCMのように授業中キスしまくってください。

※なお、犬棒の文章全編に「僕を理解してくれ」という魂の叫びが感じられるかもしれませんが、無闇にエサを与えたり、目を合わせないようにしてください。

さて、『犬棒』ですが、彼のハンドルネームにもなっているように彼が自ら探し当てた劇画中、傑作の部類に入り、また思いいれも強い作品です。僕としては劇中に出てきた脱走黒人兵エディがブリの照り焼きを食した際の、「美味い!Soy−Sauce(醤油)の香りとぴったり合う!もっとどんどん焼いてくれよ!」という『美味しんぼ』を10年以上先取りしたコメントを評価したいところです。と言うわけで(?)、恨み節度数★3つ!。
<WEEZER>

 

 
     
 

『高校生無頼控え』(原作:小池一雄・作画:芳谷圭児) ―ババババ・・・バリバリバリの高校生―

あの『ぶれいボーイ』の学生時代と言えば皆さんお解りになると思います。
鹿児島の高校生である主人公村木正人(うるさい名前・・)は若輩ながら剣道の達人。
おまけに容姿も良く、兄が東大生なだけあって法律の知識は抜群です(小池だからね)。

第一話。鹿児島ののどかな展望台。カップルや修学旅行生で にぎわう平和な一日が映し出されます。 そんな中村木君がしていることと言えば・・・
出刃包丁売りなんです。
傍らの木には「何でも切れる薩摩出刃 切腹用にも最適です。」と張り紙がされており 早速、不良3人組がそれに飛びつきます。
「お前が実演したら買ってやる」と村木にけしかけた不良達に対して、 彼は 「1本一万円だよ」と平然と出刃を腹に突き立て・・・
見事割腹。・・・したかのように思わせ実はあらかじめお腹に豚の血を詰めた袋を仕込んでいたのでした・・・
尚、彼は腹を切りながら「孤軍奮闘、1百の里狸、囲みを破って帰る・・・堅墨の間〜〜」と 朗々関ヶ原から落伍してくる薩摩武士の歌を読み上げていました。
そして不良達は本物に切腹したと思いこみ退散。
こうやって毎回体を張って荒稼ぎするのが彼の日課のようでした。 しかしそれにも理由があるんですね。
というのも彼の兄村木鉄人は東大全共闘幹部で全国使命手配中!!
(この説明に小池は『東大陥落時、失明者1名、重傷何名〜』と政府のやり方を事細かに批判)なんです・・・
で、兄の恋人が病気なので 放浪中の兄に恋人を一目会わせてやりたいと・・・
つまり彼は兄を探しだしかつ自首させ、稼いだお金で彼を保釈させる。という目的があったのです。
こうあっては西郷隆盛も草葉の陰で泣かずにはいられないでしょう。。。 そして、なんとか地元で30万貯めた彼は 上京。
早速兄の同士に渡りを付け「兄を自首させたい」と 持ちかけますが 「そんなはした金では保釈できない、ましてや俺達は血縁を捨てた・・・」 と冷たく断られます。
うなだれる正人。「こうなったら自分で探す!」と決意を新たに・・・
ここで2巻の中盤です。

物語はというと巻まで続くのですが ここから先の本作は正人君の 兄貴そっちのけ、「『金→女」「女→金』」のタームに入ります。
「強姦は美学だ」「3流主義」《血を流し、汗を流し、涙を流す》「くらいマックス」などの名言を残しつつ、1話に必ず1回女性を押し倒すという(最初からだけど) 文字通りの高校生無頼を貫きます。
中でも酷いのが3巻の第2話「ナイトルマッチ」
彼は、不感症のストリップ劇場のオーナーに「感じさせたら10万円ください」と 大言を吐き、浴場へ連れ出します。
そして「絶対に無理よ」という女をしり目に 「命中ゲーム」なる物を発案。。。 ルールは まず女性が男性にお尻を向けうつぶせになります。
男の方はそこめがけて突進。ただし手を使わずに・・・ 見事命中すればお慰み。というゲーム。
この描写は「お父さん悲しいよ・・・」とweezer氏に言わしめたほどのリアルがあります。
大体突進しながら言う擬音が最高です。 「ババババ・・・バリバリバリ」とか「ズビズビバババ」なんて考えつきますか?
いい大人が裸で命中ゲームやってる中ですよ? そんなこんなで8巻まで行って未完のまま終了。
兄が見つからないのはもちろんのこと、1度逢ってやって、「またいつか」と 再会を契った女性とは誰一人として2度と会わないという「アイウエオボーイぶり」も素晴らしい。 薩摩隼人よ永遠に。

<犬棒>

■02『高校生無頼控』 恨み節度数★★★★★

「あの『ぶれいボーイ』の学生時代と言えば皆さんお解りになると思います」。犬棒のこのどッパズレな一言に如実に顕れているように、彼のなかの「皆さん像」は明らかにこれを読んでいる皆さんの「皆さん像」とはかけ離れています。『ぶれいぼーい』と言われてピンとくる人がたくさんいたら、、、おそらく日本も転覆寸前でしょう・・・すでに寸前か?とはいえ、今作品が『ぶれいぼーい(無礼男児)』のプロローグ的作品であることは疑いなく、その破廉恥ぶりはナヲイ氏の「エロ劇画座招待席」をご覧いただければ幸いかと思います。
さて、『・・・無頼控』ですが、なんと沖雅也主演で映画化もされています。当時これを映画化しようしたプロデューサーは一体何を考えていたのでしょうか...それを考えるには原作の小池一夫、彼を考察する必要があるでしょう。。。まず小池一夫の根底に流れているテーゼは、@反体制、A反米、Bエロ、以上の3点に集約できます。そしてこのエロが非常に重要なポイントなのです。神代辰巳のロマンポルノが、ポルノよりもロマンが勝っているのに反して、小池の劇画は本来政治性を突き詰めた「檄画」であるべきにもかかわらず、仕事に疲れたお父さんの車中での癒しのためなのか、結局無目的にエロが支配する!と言う欲望まっしぐら路線。ストーリーなんて糞喰らえで最後はおきまりの自爆!(破綻とも言えますが・・・)。一体このマンガを読んで癒された人がいるのでしょうか。さらに、小池自身が中央大学の法科を卒業したにもかかわらず日の目を見れなかった呪縛から逃れられず、まるで犬棒の恨み節に通じるかのような鬱屈した思いが劇中のセリフのかしこにでてくる法律豆知識に滲み出ています。
そんなこんなで恨み節度数★5つ!。
<WEEZER>

 

 
     
 

出航!犬戦艦。 〜地図を燃やせ!心には市原悦子を!〜(映画燃え尽きた地図より)

皆さん、「鉄郎」という名前を聞いたとき、マンガや映画の主人公で誰を思い浮かべますか?
そうですね。銀河鉄道の鉄郎ですね。(←強制的。)
僕は違いますよ。この場合はヤンマガ『おやすみなさい』の鉄郎です。
自分だけのアイドルランキング表を作り 広末涼子だけはランクインさせない、都心で自分のプロモビデオを作成して警察に捕まる。(『その荷物はなんだ!!』とビデオを指さされキョドっている内にお縄になった)、または松屋で頑張ってステーキ定職を頼むなど 彼の行動にはかなり共感がもてます。
まあ松本零士と言ったら僕は『わだち』しか知りませんのでおやすみなさいの鉄郎が出てくるのも当然でしょうか。(当然か?)

・・・って皆さん『わだち』知ってます? 主人公の山本轍(わだち)君は勿論浪人生(僕は漏人性)です。
すみかは4畳半のアパート。 誰にも頼らずバイトをして、さらに予備校にまで通うたくましい男の子なんですね。
しかし世の中はそんな轍君の知らない間に大変なことに。
・・・この地球は白人が幅を利かせ、インテリ以外の「サル」(ホントに言ってる・・・)には最早生存権は与えられていない・・・
そんな憂いを抱いた大学教授佐渡酒造は瀬戸内海にミサイル基地を建設。
地球を焦土にし日本人(インテリ除く)だけを他の惑星に移住させるという カミヨ計画をぶちあげます。(うわあ)
そしてついにロケット発射。小さくなって行く地球をみながら、教授が呟いたことと言えば。。。
「ワシは国際会議で黄色いサルと言われたことがある」 「温室のあだ花に何が出来る」
そして 「轍よ新世界を女々しい物にするな。いやが上にも男の生き甲斐のある たくましい土地にしろ」 です。
まさに白人の日本人蔑視思想に立脚したマンガといえましょう。

(一口コラム)僕は高2の時学校で「大地震への対処法」という作文を 書かせられました。
早速、さいとうたかをの『シティーサバイバル』という阪神大震災便乗本を参考に、「有事にあわてるより、地震前後の人生の方がよっぽど大事である。」 ということを強調し続けた経験があります。
その後この『わだち』を読んで、「やはりあの作文で良かった」と改めて思いました。地球が爆発したらどうせみんな死ぬんですから。

つぎ。『ポーキーズ』ですが、これも酷いですねえ。
ダメ高校生達が、「誰が一番速くやれるか」を競うデスレース物で、3作あります。
ちなみに僕は全部見ました。ストーリーはあまり面白くありませんでした。セットもチャチだし 山は最初の5分だけ。
でもみてしまう。 ・・・僕は彼らよりもっと酷い人生ですがね。
レースに出る前に家からでれない、若しくは雑踏の中で殺されるタイプですから。 闘えるだけ良いんですよ。
ガッツ広場!!

さて、つぎ。『逆噴射家族』(制作:長谷川和彦、監督:石井聰互)。
これも浪人生が出てきますねえ。 その役は有薗芳記が演じていますが、目が尋常じゃないんですよ。いや 完全に行ってしまって・・・
加えて妹役の工藤夕貴の プロレスシーンもあります。 ストーリーは家庭内で戦争が起こるというもの。
母親役は倍賞美津子。 これがまた酷いんですよ。
「プレゼントは私です」とマイホーム購入祝いに旦那に言うシーンは2度とみたくありません。

つぎ。『青春の蹉跌』
「蹉跌」の意味は「《失敗して》ゆきずまること」です。 僕にぴったりですね。 しかも僕はこの意味を知らずに観ました。
内容は東大生で司法試験を受験しているショーケンが恋人の桃井かおりを身ごもらせ(実は違う男の子)、「おろせ、おろさない」の 口論になり 最終的に雪山で桃井を殺害するというもの。
また、ショーケンも逮捕寸前に首の骨を折り死ぬ。 という 明日がない作品に仕上がっています。
監督は神代辰巳。 この作品の切なさに拍車を掛ける物としてもうひと要素。
それは、物語の中でショーケンに実はフィアンセがいたと言うことです。
桃井かおりと二股を掛けていたフィアンセというのは大企業の社長の娘でした。
婚約会見かなんかで重役が集まる中 「僕は幸せ者です。」とヌケヌケと言い放ち その前後に桃井を殺害するわけです。
また、そこに時々はいる 「松島〜〜エンヤートット〜〜エンヤートット〜」という ショーケン本人の歌が切なすぎ。
蹉跌ですよ。蹉跌。頑張ってください。としか言えませんね。

つぎ。『スーパースター』。
この映画、高校生を演じている役者がみんな30以上という 確信犯ぶり。
「かっこいい」と言われ主人公の女の子(立派な大人)もあこがれている男子校生は格好良くないし年は40前後で腹が出ている。 という 素晴らしい作品です。
ストーリーはいいでしょう。予告編観ればわかりますから。
とにかく笑えます。

最後に『デッドマン・オン・キャンパス』。
数学が得意な主人公ジョシュと金持ちの息子で 遊び人のルームメイトクーパーは大学1年生。
成績が良く、奨学生だったジョシュ君ですが入学後すぐの初体験で調子ずき、クーパーなどの影響もあって成績は 急降下。
もちろん奨学金ももらえなくなります。 クーパーも授業をサボっているのを親に見つかり 仕送り打ち切りの危機に。
※ちなみに僕も予備校をサボり気味(過ぎ)で、 奨学金はおろか明日の食費にも困っています。
ともあれ土壇場の二人。 そこで学則に「ルームメイトから自殺者がでたらオールA」という規則があるのを知り計画を練りだしマス。
それは自殺しそうな奴をルームメイトに引き込み、自殺させる。という何ともはやなもの。
頼むから死んでくれ」と言うわけですね。
まあ結局最後は死者も出さず、落第もせずというエンドでした。

・・・まだ甘いですね。
くどいようですが、僕は自殺しなくても独りでに死ぬようなタイプです。
『人間失格』なんかを読んで「失格って公言できるだけまだ良いよな」という 考えを持って初めて ダメなんですよ。
淡々と生きて死ぬ。それで良いじゃないですか。
山田芳裕の『佐々霧兵吾』みたいにね。。。
<犬棒>

■03「出航!犬戦艦」 ★★★

かいつまんで解説するしかねぇな、このレビュー。

『ワダチ』 ハングリーな頃は誰しも、眼光紙背に徹するような傑作が誕生します。ロレックスの買いあさりを初め、いまやダフトパンクとタッグを組んだ金太り松本零士も昔はこんなにハードな作品を書いていたわけですな。「犬棒」と『ワダチ』に、そして本レビューでとりあげられている全作品に通じるのは、「自分周辺四畳半のチンケな問題」を「地球規模」にまで昇華させる「勘違い」であり、またそこに魅力があるわけです。さむい、おいら死む。

『青春の蹉跌』 以前この映画について犬棒と話をした際、ぼくは「おまえも蹉跌だな」と犬棒にシニカルに言った覚えがあります。ですが、彼は「蹉跌」の意味を全く判っていなかったようで・・・えんやぁとっとえんやぁとっと・・・まっつしまぁあ〜

『スーパースター』 この作品は誰も何のコメントもしてくれませんが、僕は結構オススメしてます。安心して見ることのできる笑うに笑えないコメディです。犬棒のコメントにあるように誰一人として高校生とは思えないご高齢ぶり・・・。木を彼と見立ててのキスシーンや脇のにおいを嗅いで安心するなど、なかなかよくできたお嬢さんが主演してます。ちなみに眼鏡っ娘。だからどうした?

『デッドマンオンキャンパス』 音楽が『ファイトクラブ』を担当したダストブラザーズだから結構良いよ、というどうでもいい理由で薦めた作品です。以上。
<WEEZER>

 

 
     
 

元祖四畳半物語

先週ビデオ屋で見逃していた元祖4畳半物語を今日借りてきました。
この松本零士原作の映画ですが、 プーの主人公が4畳半の貸家で明日を夢も見ず 淡々と暮らすというもの。
ちなみに僕の部屋も4畳半でして、 今文を書いているパソコンの裏には70年代劇画がぎっしりあります。
さらに本棚には小林久三『皇帝のいない八月』(映画版では『新幹線大爆破』の山本圭が熱演しているらしい)からかんべむさしの『サイコロ特攻隊』、沢木っちの『テロルの決算』など 浪人生らしい小説も充実。
学術書では『繁栄の限界』(イギリス海軍の壮年期から斜陽期を著述)なんかもありますねえ。
さらにはスピーカーの下に『処刑人ゴッド』があったり、受験の問題集の上に 「大丈夫。ぜ〜んぶうまくいくよ!!」としか喋らないアイボモドキ(サンクス・480円) が載っていたりしますこの部屋に来たい人いますか〜〜

いや、来ないでください。 ともかく部屋の要は『太陽を盗んだ男です』であり、それを中心に『アイウエオボーイ』『デビルキング』が展開。 そしてBGMはweezer!!

・・てなわけで、元祖4畳半物語はまだ未見です。 いや、わざとですよ。映画何かより 僕の実生活の方がリアルだと思ったのであえてね。。。 皆さんよろしく。(なにを・・)
<犬棒>

■04「元祖四畳半物語」

とどのつまり、見てない、と。ふむ。さて、どう解説しようかね、これ。できないよ。 そのまえに、ここまで読んでくれた人いるのかな。もしいたとしたら、犬棒に代わってお礼を言わなくっちゃね。 で、どうです?率直な感想は? ああ、あまりの閉塞感に思わず読み手に振ってしまったよ、、、 う〜ん、解説も補完もありません。 言いたいことは3点。
@ 溢れるほどのモノには囲まれてるけど、心が寂しい十九歳。
A だれも犬棒の家に行きたいとは思わない...
B 「だいじょーぶ、ぜ〜んぶ失敗するよ、ワンワン」(偽アイボ)

犬棒の四畳半生活はこれからも続きます
<WEEZER> ...

 

 
     
 

weezer氏の解説を受けて

ちなみに僕と一緒の塾だったA君ですが、父親が小学校の校長でしてブルジョワです。 中学生の頃彼は将来獣医になると言っており、その1年後にあうと今度は「歴史学で飯を食う」と言い始めました。
高校の演劇部で女の子とわっしょい・わっしょいやって、 カラオケでグレイ歌うお前が何が学者だ!!と僕の手はガトリング砲に伸びたわけですが、 この間改めて聞いたら今度は「教師になりたい」とさ。
あんた、そこそこの大学に受かって、彼女作ったあげく、就職もコネかい!! もうお前なんか同胞(はらから)じゃない!!
と、さながら※『シュガー』シリーズの「パリの貴婦人」的彼の生活に10年後同窓会であった時の股間丸出しの(たぶん普通の生活してるだろうけど僕から観ればこう)姿を思い浮かべてしまいました。

※『シュガー』シリーズ
「パリの貴婦人」 「美女から水爆まで」と看板を掲げる怪盗「シュガー」が 世界を股に掛けて活躍するマンガの中の1話。 過去にショーダンサーと付き合っていたちんぴら白人が そのダンサーが富豪と結婚したと聞くや金をせびりに行く。 結局シュガーの活躍もあってダンサーはそのまま富豪と結ばれるが、 ちんぴらは富豪に殴り殺される。被疑者は告訴されない。

また、中学で僕と席がとなりだったBさんは 比較的話しやすい女の子で、僕の10年近い学生生活に唯一潤いをくれた人でした。 ですが、この間風の噂で彼女は妊娠したと・・・(もう出産してるはず) しかも相手の男は僕の第一志望の大学、それも同じ学科にストレートで 受かった奴。。。

はい。

これからの展望
大相撲で力士のまわしがとれてしまったとき「ちょっとおまちください」「草刈り神社で僕と握手」「野村義男は17歳です」などのテロップが自主規制として出ます。
人生もそうで、普通の人は回しがとれそうになると締めるか、解ける前に良識という服を着るわけですが中にはほどっけっぱなし、垂れ流しというぼんくらもいます。 その中でもとりわけダメなのが「服はあるけどあえて着ません」という人達。 そういう人に僕はなりたいんですよ。
また、そこからさらに進めて、自分を覆い隠す社会のテロップをも取り外し、「俺が法律だ。お前らもイタリア娘の度肝をぬいてやれ!」 と「近所のあの子が」的な一大祭り、「あんたが飯75杯喰わないと家の村は豊作にならないんだよ!」 という、 信憑性を当たりで解らせるとんまつりを実社会でも繰り広げたいわけです。
ということで 白人、嘘つくな!!!
<犬棒>

■05「これからの展望

狂人日記だよ、これ。何言ってるのかわからないよ。10人中10人判らないって言うぞ。
迫りつつある大学受験のことを考えて(‘勉強’で疲れてるはずはない。してないから。)、疲れてるのは判るけど、憑かれるのだけはやめてくれよ!洒落にならな いからさぁ。なによりも表題が「weezer氏の解説を受けて」って、おい!全然受けてねぇじゃねえかよ!
ウィッカーマンの中に入れて燃やすぞ!
<weezer>